オカメインコな日々 キエリボウシな日々

オカメインコ日記

3月26日 転院(トリコモナス、ジアルジア、カンジダ、そ嚢炎、上部気道炎、肝機能・腎機能低下と診断)

案の定道に迷いながらも何とか到着。午後の診察時間は少し過ぎていましたが、先客はなく、すぐに診察室に入れていただけました。

年配の男性の先生と助手さんらしき女性の方がいる、スタッフ二人だけの小さな病院。(後々聞いたところによるとご夫婦らしい。)まずは問診を受け、これまでの病院での診断内容や治療経過、最近の様子などを詳しくお話しました。

次にキャリーケースからナナを出して体重測定。そのまま奥さんが両手でナナを保定し、先生が触診を開始。お二人で終始ナナに話しかけながら、目や鼻、翼や脚に至るまで全身をチェック。医療用のヘラみたいなもの(人間が内科で喉を診察される時に医者が使うものの小型版)をナナの体に押し当てながら、ナナの反応を診ているようでした。それが終わると、なんと今度はナナに聴診器を当て、またも全身チェック!鳥に聴診器を当てた先生を初めて見ました(*^^*)ちなみに前の病院では、痩せているかどうか程度の触診だけでした。

診察途中にも関わらず、先生は既にナナの症状について見当がついてるようで、ナナの様子がおかしかった点についてズバズバ言い当てていきました。

まず、「肝臓と腎臓が少し腫れている。」――トリコモナスが肝臓に負担をかけるらしいことは既に前病院で聞いていましたが、長期に抗生物質を投与した場合も同様なのだとか。この時点で抗生物質は2ヶ月半服用させていました。(腎臓については何かおっしゃっていた記憶はありますが、私が焦っていたのか覚えておりません・・。申し訳ありません)

お次は「そ嚢に炎症があり食滞を起こしている。」――普段ケージの中ではほとんど食べず、外に出して遊んでいる時に無理矢理食べさせているような状況だとお話しすると、食滞しているせいで外で食べた餌がそ嚢に長時間停滞し、ケージにいる間は食欲がないのだろうと言われました。ペレットとシード(小鳥用4種混合とカスタムラックス中型インコ用)を与えていると言うと、ペレットや脂質の多いヒマワリなどが停滞していた可能性があるとのこと。ペレットやカロリーの高いシードを食べさせたことで食滞を起こし、その後そ嚢炎になったのか、それともトリコモナスやカンジダが原因でそのう炎になり、その結果食滞を起こしたのか、この時点で原因を絞り込むのは無理でした。症状がかなり進んでいたみたいです。とりあえず疑わしきものを全て取り除く・・という方針で、ペレットをやめシードのみにすることに。またそ嚢炎の時は脂質の多い餌はやめる様に・・ということで、カスタムラックスに入っているヒマワリや麻の実は禁止されました。また粟穂もカロリーが高いので、どんなに喜んでも早めに取り上げるように言われました。心配ならケージの外で食べさせても良いけれど、無理に興味を引いて食べさせるようなやり方も禁止・・。とにかくそ嚢に詰まった餌をどうにかしてあげましょうという感じでした。

さらに「気道の上部にも炎症がある。」――ものすごくヒドイ状態ではなかったようで、先生は特に説明をされませんでしたが、炎症をおこしているのは気道の上のほうだけで、下部まで広がっていないから大丈夫ですよ・・と言ってくれました。【後々に私が考えたところによると、恐らく保温のし過ぎ・・、そして乾燥だと思われます。この頃は前病院の指示通り、32℃前後で保温をしていました。しかもずーっと昔、本で「オカメインコは砂漠の乾燥地帯にいる鳥だから湿度は50%もあれば十分」と読んだ記憶があったので、部屋の中に濡れたバスタオルを干したり水を張ったボウルを置いた程度で、加湿器はつけていませんでした。しかし気道に炎症がある鳥の場合などは、湿度を60%くらいまであげた方が良いそうです。でもこの日の診察時は32℃で保温していることを先生に伝えていないので、当然先生からの注意はなく、かわいそうにナナはこの後もしばらく乾燥した暑いケージで生活させられます。。】 

他にも、止まり木に止まっている時に両足の(特に左足)前の2本の指が、ギュっと木を握っておらずやや伸びた感じだとも言われました。特に病名が付いたわけではなく、何が原因かも説明はありませんでしたが、内部寄生虫などからくる栄養性脚弱だったのではないかと、個人的には想像しています。しかし幸い脚弱というほど深刻な状態ではなかったと思います。。

その後、先生はナナの便とそ嚢液を採って奥の部屋で顕微鏡検査。10分以上経ってその部屋から出てきた先生は開口一番、「まだトリコモナスがいますね・・。」ぇぇええ??どうしよう??と目が泳ぐ私を尻目に先生の更なるお言葉・・。「他にもジアルジアと、カンジダも少しだけ出てますね。。」ジアルジアは治療が遅れると、メキシコインコクラスの大きさでも落鳥させるという記事を思い出し、もうこの瞬間は頭が真っ白。あまりのショックではっきり覚えてないんですが、便からもそ嚢液からも検出されたようでした。【トリコモナスは便から検出されることはない。という病院もあるそうです。】

「体力も心配ですし、抵抗力をつける薬を注射しましょう。それから一週間分のご自宅用のお薬をさし上げますから、一日3回朝昼晩と投薬して下さい。」そう言ってまたナナを保定し、お注射を左の胸筋の下あたりにプス・・。ナナは一言「ギャッ」と鳴いてました。かわいそうで直視できませんでした。

1月から服用していた抗生物質は、ナナには少々きつかった可能性があるそうで、この日いただいた薬はそれより少し弱いものになりました。それはありがたいのですが、なんとなんとスポイトを使う直接投与タイプ。それまで飲み水に溶かして自由飲水させていたので、かなり戸惑いました。何種類かの薬がブレンドされた粉末状のものを自分で3等分し、2、3滴のお水で溶かして経口投与させるという、何とも難しいものでした。誤飲させてはいけないので、クチバシの横からゆっくり垂らしてあげるようにとのこと。入院施設はない病院なので、先生に甘えるわけにはいきません。半ば放心しつつも自分達で何とかがんばろうと決意。丁寧にお礼を言って病院を後にしました。

帰りの車の中、ナナは相当へこんでいました。そして私も半泣きでした。今回の診察のように長時間保定されたことはありませんでしたし、久しぶりのそ嚢検査は辛かったんだと思います。おまけに初体験の注射・・。1時間半以上、車に乗ったこともありません。行く途中でも落ち着きなく騒いでいたし、あれこれ重なって疲れきってしまったようでした。更に悪いことに帰りの高速で渋滞・・(涙)しかし行きと違って道に迷うことはなかったので、7時過ぎには帰宅できました。(診察が終わったのが5時半くらいでした。)

帰宅後すぐキャリーから出して様子をみましたが、とても具合が悪そう・・。一言も鳴かないし、餌も食べてくれません。お水だけはなんとか口にするという状態。旦那曰く、疲れてるんだからしばらくそっとしておいてやろう、ということで、すぐにケージに戻しました。

人間の食事が終わってすぐ、ナナにお薬を飲ませようと再び放鳥。相変わらず大人しいものの、先ほどよりは少し動きが活発になった感じ。スポイトにはすぐ興味が湧いたようで、クチバシでつついたりするように。お薬を溶かしていざ投与!多少は吐き出しましたが、何とか1回分は飲んでくれました。その後は私達の膝やソファでくつろいだり、頭を撫でてもらったりと、幾分復活したようでした。

十分ナデナデしたところで早めに寝かせようということに。前夜まで移動用のキャリーケース(止まり木付きプラスチック水槽)で寝かせていたのですが、この日はさすがにプラケースを怖がりました。そこで思い切ってケージで寝かせることに。ケージを入れたダンボール製保温箱の中に100Wの電球型ペットヒーターを入れ、サーモスタットを32℃でセット(今から考えたら暑かっただろうと思います・・)。さらに部屋全体も暖めた方がいいだろうということで、デロンギヒーターもつけました。急激に温度変化があった場合はサーモスタットのアラームが鳴る仕組みですが、ナナのケージがある部屋でアラームが鳴っても、私達の寝室には聞こえないことが判明。急遽、鳥部屋の隣のリビングを片付け、そこに布団を引いて寝ることに。(プラケースで寝かせていた時は、ナナはリビングにいました。)夜中に何度か様子を見に行きましたが、その度、落鳥してたらどうしよう・・と気が気ではありませんでした。

この夜は結局あまり寝られませんでした。。

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